【面白調査】ごまが出てくる昔話を集めてみた。

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ごまが出てくる昔話を集めてみた
本日、紹介させて頂くのは、「ごま」が出てくる昔話のお話です。
たくさんの昔話にごまが登場することから、日本でも昔から人々の生活に根付いていたことが分かります。
面白い昔話の世界を一緒に見ていきましょう!
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ごままんじゅう

昔あるところに、旅の坊さんが今晩の宿を探していました。
粗末な家に、ばあ様が一人住んでおり、快く坊さんを泊めてくれました。
その晩のこと、何か怪しげな雰囲気で目を覚ますと、
隣の部屋のばあ様が、囲炉裏にごまの種をまいていました。
ごまはみるみる大きくなり、あっという間に実をつけました。
ばあ様はそのごまで、怪しげなごままんじゅうを作りました。
翌朝、朝食に昨夜の怪しげなごままんじゅうが出されました。
不気味に思った坊さんは、街で似たまんじゅうを買い、
素早くまんじゅうを入替え、ばあ様に食べさせました。
すると、たちまちばあ様は牛になってしまいました。
ばあ様のごままんじゅうは、
人を牛に変えるまんじゅうだったのです。
ばあ様は、怪しげなごままんじゅうで、人を牛に変え、売っていたんです。
ばあ様も自分が牛になるとは、バチがアタリました。
旅の坊さんに悟られ、牛になった人たちに、本当のごままんじゅうを食べさせ、元に戻しました。
それから、ばあ様は旅人に親切になったとのことです。
(参考資料)
まんが日本昔ばなし〜データベース〜 - ゴマまんじゅう (syoukoukai.com)
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竜宮から来た嫁

竜宮から美しい嫁を取った正助(しょうすけ)の下に、
相模の国司(くにつかさ)がやってきました。
国司は、「お前は最近、暮らし向きが急に良くなった。悪いことをしているに違いない。」と言いがかりを付け、「罰として、白ごまを黒船に山盛り一杯と、黒ごまを白船に山盛り一杯とを直ちに差し出せ。出来なければお前の嫁を召し取る。」と言ってきました。
嫁のキサは、浜辺に出て海に向かってパンパンと手を打ちました。すると白ごまを一杯に積んだ黒船、黒ごまを一杯に積んだ白船が現れたではありませんか。
国司はこれを見て驚いたが、それでも諦めきれず再び難問を吹っかけてきます。
最後には、キサの力で国司を懲らしめましたが、正助とキサは二度と会えない様になったそうな。
(参考資料)
まんが日本昔ばなし〜データベース〜 - 竜宮からきた嫁 (syoukoukai.com)
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弘法大師のゴマぼたもち

弘法大師さまという偉いお坊さんが日本中旅しておりました。
埼玉県の戸田という町を通りかかった時に、あるお百姓の家に立ち寄りました。
偉いお坊さんがわざわざ来てくれたということで、お百姓さんは弘法大師さまに、美味しいぼたもちをこしらえてご馳走しようと思いつきました。
けれどもあいにく、その年は不作でぼたもちに使う小豆がありませんでした。
小豆はないが、胡麻なら用意できたので、すり鉢を使って胡麻をすり、ごまぼたもちをご馳走しました。
弘法大師さまはこのごまぼたもちを喜んで、たくさん食べました。
それ以降、このあたりでは小豆のぼたもちだけでなく、ごまぼたもちも作られるようになったのだそうな。
(参考資料)
戸田の昔話 第二話 - 戸田市公式サイト (city.toda.saitama.jp)
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アリババと四十人の盗賊
「アリババと四十人の盗賊」は、恐らく日本において最も知られている「アラビアンナイト(千夜一夜物語)」の物語の一つでしょう。
主人公のアリババが、ある日、山まで出かけた際に40人の盗賊が財宝を魔法の洞窟に隠しているのを目撃します。
盗賊は魔法の扉を開けるために「開け!ごま!」という呪文を唱えます。盗賊が財宝を隠し、その場を立ち去った後、アリババは同じ様に「開け!ごま!」と唱えると不思議なことに魔法の扉が開きます。
この場面は多くの方に知られています。
その後、財宝の秘密を知ってしまったアリババを生かしてはおけないと盗賊達はあの手この手でアリババを殺しに来ます・・・。
何故、呪文の一部に「ごま」が使われたのか不思議ですね。
「ごまのサヤが弾ける様子から」、「ごまを宝物に見立てて」、「サヤが開くのを心待ちにして」など諸説あるようです。
(参考資料)
アリ・ババと40人の盗賊 再話:リュック・ルフォール 訳:こだましおり 株式会社小峰書店
アリババと40人のとうぞく 再話:愛甲恵子 株式会社ほるぷ出版
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ずいずいずっころばし(童歌)
最後は古くから日本に伝わる童歌からのご紹介です。
「ずいずいずっころばし ごまみそずい」で始まるこの歌は、元々は東京地方の鬼決めの指遊び歌で、明治中期頃から歌われた様です。
江戸時代の「お茶壺道中」にまつわる歌だとする説が知られています。お茶壺道中とは、江戸幕府の将軍家に献上する宇治茶を京都から江戸まで運ぶ行列です。
庶民がその行列の前を横切ろうものなら、女子供を問わず「手打ち」にされる身分制度の厳しい時代です。
「茶壺が来たらピシャンと戸を閉めて、誰が呼んでも外に出てはいけない」という戒めの意味が込められている様です。
「ごまみそずい」とは、江戸幕府の将軍家に献上する宇治茶を京都から江戸まで運ぶ行列に対してのごますりを表したものである説や、胡麻味噌を摺っている時にという説もある様です。
(参考資料)
童謡・唱歌・みんなのうた 新星出版社
思い出の童謡・唱歌とうた遊び200 成美堂出版
ずいずいずっころばし 歌詞の意味・解釈 (worldfolksong.com)
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まとめ
今回は、ごまの昔話について、ピックアップしてみました。
みなさんは、どれくらい知ってました?
ばあ様特製のごままんじゅうを食べると、牛になってしまうなんて、どんな仕掛けなんでしょうね。
しかも、普通のごままんじゅうを食べると元に戻るなんて。
昔話って、不思議すぎる。
大人になってから、やらなくなりましたが、
みなさんも
ずいずいずっころばし♪、子どもの頃には、よくやりませんでした?
この中に出てくる「ごまみそずい」って意味も分からず歌ってたのを思い出します。
子どもの頃って、意味も知らずに歌っていたわらべうたってありますよね。
例えば、「かごめかごめ」「はないちもんめ」「通りゃんせ」なんて、ここでは書きませんが、調べてみると意外な事実が・・・(フ・フ・フッ)。
夏ということで、こんな締め方も良いのではないでしょうか。
さぁ、みなさんも今日から、レッツ、ごまの昔話ライフ!
「ごまのこと」編集部