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今日は「ごまの話」をしようじゃないか。

ごまのこと

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ごまって、こんな植物


ごまは、ゴマ科ゴマ属の一年草で、その種子を食用とします。
蒴果(さくか)と呼ばれるサヤから種子を取り出し、洗って乾燥させ、焙煎することで、いりごまとなります。
油糧種子と言われているように、主成分は脂質で約50%あり、タンパク質は約20%を占めます。
糖質は少なく、ミネラル、特にカルシウムの含有量の多いのが特徴です。

※油糧種子(ゆりょうしゅし):植物油脂原料として、油脂を多量に含んでいる種子のこと。

(参考資料)
「ゴマ その科学と機能性」日本ゴマ科学会 並木満夫 編
「シリーズ《食品の科学》ゴマの科学」並木満夫、小林貞作 編
「日本語大辞典」講談社 梅棹忠夫・金田一春彦・阪倉篤義・日野原重明 監修

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こんなにきれいなごまの花


ごまの花

ごまの草丈は約100~200㎝で、茎や枝にきれいな花が咲きます。
種を播いてから40~50日後に開花します。
花は、葉の付け根の所に、長さ3~4㎝の釣鐘状の形で、ピンク色や白色の唇形花冠(しんけいかかん)の形状で咲きます。 同じ唇形花冠の植物は、シソ科のオドリコソウやサルビアなどもあります。

※唇形花冠(しんけいかかん):合弁花冠の一つ。筒状の花の先が上下 2 片に分かれており、唇のような形をしているもの。

(参考資料)
「ゴマ その科学と機能性」日本ゴマ科学会 並木満夫 編
「シリーズ《食品の科学》ゴマの科学」並木満夫、小林貞作 編

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ごまの成長過程


ごまの品種真瀬金を、本州にて播種栽培した場合

① 播種(はしゅ):5月中旬から6月下旬にかけて種まきを行います。
② 発芽:早いと、2~3日で発芽します。
③ 間引き:播種から20日程で、2~3株になるように間引きます。
④ 開花:播種から40~50日で、きれいな花が咲き始めます。
⑤ 収穫:播種から90日くらいすると、花が落ち、実が熟して、一番下のサヤから順番に開き始めます。これが収穫の合図です。

ごまの種は、ホームセンターでも販売しています。
皆さん、一度ごまを育ててみませんか?

(参考資料)
九鬼産業2022年版栽培暦(ver.6)
ごまのはじまり ごまの起源

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ごまの歴史


原産地はアフリカとされ、一般的には紀元前3,000年以前のアフリカ・ナイル川流域にて栽培が始まったとされています。(諸説あり)
ごまは物々交換などにより、エジプト、メソポタミア、インダス、黄河などさまざまな文明、地域へ広く伝播したと考えられています。

日本では、約3,000年前の縄文時代後期の真福寺遺跡(埼玉県)からソバ、ウリ、小豆などと一緒にごまの種子が出土しており、日本でのごまの歴史は、かなり古いことがうかがえます。
奈良時代になると、ごま油が調味料として利用されていたようです。すり鉢が鎌倉時代に中国から伝来し、室町時代に普及したことが、ごまの調理に特に大きく影響したと考えられます。当時のすり鉢は、すり目の間隔が広く、味噌などを同時に入れないと、することが出来なかったという説もあります。
江戸時代以降になって、すり目の間隔が狭いすり鉢が登場し、「胡麻和え」や「ごま豆腐」などが誕生し、ごま調理の基盤となった様です。

(参考資料)
「ゴマ その科学と機能性」日本ゴマ科学会 並木満夫 編
「シリーズ《食品の科学》ゴマの科学」並木満夫、小林貞作 編
ごまのはじまり ごまの起源

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知ってる?ごまの諺・慣用句


胡麻をする


【意味】
自分の利益のために上役や他人にへつらうこと・人。

【語源】
一説には、すり鉢ですり合わせていくごまが、あちこちに飛び散り、辺りに当たって、くっついていく様子から来ていると言われています。
その他には、商人が手を揉むジェスチャーから来ていると言われています。恐縮や相手にへつらう時に、思わず両手を揉み合わせる姿が、すり鉢でごまをすっている姿と似ていることから来たと言われています。

(引用元)
「日本語大辞典」講談社 梅棹忠夫・金田一春彦・阪倉篤義・日野原重明 監修
「ごますり」の意味と語源とは?類語や代用表現も紹介(例文つき) | TRANS.Biz (trans-suite.jp)

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ごまかす

【意味】
人の不利益になるような事をしながら、気付かれないように取りつくろう。

【語源】
一つには、祈祷の際に焚く「護摩(ごま)」に「紛らかす(まぎらかす)」などと同じ接尾語「かす」が付き、ごまかすになった説です。この説は、弘法大師の護摩の灰と偽り、ただの灰を売る詐欺がいたため、その詐欺を「護摩の灰」、その行為を「ごまかす」と言ったことから、そう言われています。
もう一つは、「胡麻菓子(ごまかし)」を語源とする説です。「胡麻菓子」とは、江戸時代の「胡麻胴乱(ごまどうらん)」という菓子のことで、中が空洞になっているため、見掛け倒しの例えに用いられたことから、「ごまかす」というようになったと言われています。
江戸時代から見られる語で、漢字で「誤魔化す」と書くのは当て字です。

(引用元)
「新明解 国語辞典」三省堂 金田一京助 監修
ごまかすの意味,語源,類義語,慣用句とは? (amysey.net)
「ごまかし」の語源はお菓子から? | これで解決!! (koredekaiketu.com)

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世界のおもしろゴマ話

ミイラ作りにごま油⁉

古代エジプトでは、ごま油は、灯りの燃料や香料の他に、ミイラ作りに利用されていたと言われています。
ミイラ作りでは ミイラの皮膚にごま油とヘンナというハーブのペーストを塗って、ミイラの保存効果を高めることがなされていました。

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アーユルヴェーダにごま油⁉

古代インダス文明の代表される遺跡(モヘンジョダロ遺跡、ハラッパ遺跡)でも炭化ごまが多数出土しており、今でも古くからの利用法は引き継がれています。
その代表的な利用方法が、人類最古の医学といわれるアーユルヴェーダ伝統医学治療法であり、その古典書「チャラカ・サンヒター」には、ごま油に関する記述が示されています。

(参考資料)
「ゴマ その科学と機能性」日本ゴマ科学会 並木満夫 編

ごまのはじまり ごまの起源

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まとめ


今回は、ごまの話に関するあれこれについて、ピックアップしてみました。

普段、何げなく食している「ごま」。
植物学、歴史、国語、雑学などなど、広い分野で、トピックになるものが出てきましたね。
探索すれば、他にもいろいろ出てきそうですね。
ごまをテーマにした歌とか、ごまをテーマにした昔話、ごまに関するミステリーなどなど。

「ごま」について、少しは関心も持っていただけましたでしょうか。
みなさんならではの、「ごま」のお話も聞かせてほしいものです。

私の場合、
豚骨ラーメンを食べる時、絶対、ごまをすってかけますよね。
しかも、多めに(かなり多めに)。
それにしても、豚骨ラーメンって、なぜ、ごまかけるんですかね。

みなさんの「ごま」話、送ってください。
(お問い合わせフォームから)

さぁ、みなさんも今日から、レッツ、ごまのあれこれライフ!

「ごまのこと」編集部

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