09 これまでも、これからも。

安全・安心を未来につないでいくために

 ⾷品メーカーとして

 2011年3⽉、東⽇本⼤震災が日本を襲います。1万8,000名以上の死者・⾏⽅不明者を出した未曾有の⼤災害は九⻤産業㈱にも混乱をもたらします。仙台営業所・東京⽀店ではライフライン回復まで混乱が続き、放射能問題から輸出への影響も生じました。食は人々が生活するうえで必要不可欠なものです。それを提供する⾷品メーカーとして、九鬼産業はいかなる災害時においても⾷を提供しなければならないとの思いを強くします。
翌年の2012年、災害時における事業継続をマネジメントする国際規格ISO22301が発⾏され、九⻤産業㈱でも本規格の取得に向けてプロジェクトチームが発⾜します。運⽤への環境整備に1年を要し、2014年にISO22301の認証取得にいたります。


ISO22301 審査登録証

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 ごまの可能性を追い続ける

 変わらない美味しさをお客様にお届けすことも大切ですが、食が多様化する昨今では新しいごまを提供することも必要です。2017年には特許出願商品「ヘルシーセサミ」が発売され、これは今までにないパウダー状のごまであり、ごまの新たな可能性を示しました。その後、より微粉砕したヘルシーセサミファインパウダーや同パウダーを使用した家庭用商品「黒ごまラテ」を発売。特に黒ごまラテに至っては、発売から約1年で1憶円の売り上げを達成するなど大ヒットを記録します。これまでも、これからも、ごまの可能性を追い求め、皆様にごまを楽しんでいただくことが私たち九鬼産業の使命です。


九鬼 黒ごまラテ

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 九鬼産業に関わる全ての人に笑顔を

 1886年に創業して以来、嬉しいこと、悲しいこと、楽しいこと、苦しいことを数多く経験しました。それでも現在まで会社を続けることができたのは、社員やその家族、取引先などたくさんの人々の協力があったからこそです。今後も安全安心で美味しいごま製品を作り続け、皆様に笑顔をお届けします。

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Column

国産ごま栽培の活性化を目指して

  ごまの⾃社栽培は以前より抱いていた計画であり、安全・品質にこだわりたいと無農薬有機栽培で開始。栽培地として⽩⽻の⽮が⽴った休耕⽥は、2m を超す雑草が茂っていました。この⼟地1町2反歩をトラクターで耕す作業はとてつもない労⼒でしたが、努⼒が実り、初年度は約300kg の収穫に成功します。翌年からは5町6 反歩まで拡⼤し増収を図ります。2006 年(平成18)4 ⽉には農業⽣産法⼈有限会社九⻤ファーム(現:九⻤ファーム株式会社)を設⽴し、ごま栽培を中⼼とした農業により⼒を注いでいくのです。
 また、国産ごまに対する需要の⾼まりを受け、⾃社栽培以外にも県内におけるごま栽培の活性化を⽬指そうと、2014 年から福祉事業所との農福連携でごま栽培を開始します。この取り組みは 2015 年にフード・アクション・ニッポン アワード2015 において優秀賞を受賞しました。現在では、ごま栽培を普及するために栽培の機械化を目指すなど、より一層力を入れています。
 ごまを消費するだけではなく、ごまを⽣産する企業として活動を⾏っていく。国産ごま栽培の活性化は、“ごま”を商材として扱う当社の⼤きな⽬標です。